劇団の原点、旗揚げのひとり芝居、
  今、ふたたび・・・
     新作のふたり芝居と2本立てで・・・・

 

2011年6月16日(木) 19時
       17日(金) 19時
       18日(土) 15時

舞台美術
舞台監督
照   明
音   響
舞台スタッフ
照明スタッフ
衣   裳
宣伝美術
受   付
演出助手
企画制作

OMOTO&AOHCOH
中村公彦(イリスパンシブルティ)
平野行俊
細川ひろめ(マナコ プロジェクト)
岡田保 酒井菜月 廣瀬尚
則武鶴代 小田康仁 中島由紀子 丹羽亮仁 遠山優子
honoka&aya
OMOTO&HONOAYA
石丸光子 中島由紀子 江上定子 渡辺志穂 吉田智里
JUN・I
パオ カンパニー

 1968年、“人間”になりたかった少年がいました・・・・。
 
 少年は、どうすれば自分が“人間”になれるのか、その方法が分かりませんでした。
 何をしてもうまくいかず、もがき苛立ち、絶望感に襲われ、やけっぱちで米軍キャンプに盗みに入り、
 そこで、拳銃を手に入れたのです。
 
 そして、その一丁の拳銃が、19才の少年を殺人鬼に変えてしまいました・・・・・。
 
 少年の名は、永山則夫。 
 
 彼は、貧しさゆえに義務教育もろくすっぽ受けられず、取り返しの付かない罪を犯してしまった後で、
 自分が無知であったことに初めて気付きました。
 独房の中で、辞書を引きながら漢字を覚え、次々に本を読み、“人間の言葉”に出会い、“人間”にな
 っていったのです・・・。


  1997年5月、神戸で、度肝を抜かれるような凄惨な「酒鬼薔薇聖斗」事件が起こり、翌6月に、14歳の
 少年が衝撃的に逮捕されました。 嫌なことが次々に起こる・・・・・そんな予感を多くの人が感じた
 と思います。
 
  永山則夫は、神戸の事件があって3ヶ月も経たない8月1日、生きた証を沢山のノートに書き遺し、48歳
 で処刑されました。

  1998年、あるひとりの少年が、心を開いて私の話を聞いてくれたことが、今まで重い腰を上げずに、
 横着を決めこんできてしまった私を、大きく動かしました。 私の口から、その少年のために、一本の
 芝居を書くと約束してしまったのです。
 
  そして、永山則夫をキーマンにして生まれたのが、『階段の上の少年』です。
 彼ほど、アイデンティティを持つとはどういうことなのか、無知であるということが、どんなに怖ろしい
 ものであるかを、ストレートに教えてくれる人はいないと思ったからです・・・・・

  あれから12年・・・今、ふたたび、新たな気持ちで挑みます。


   
                                      田井順子








































名古屋市天白文化小劇場