プエブロは長年、小さな街で小さな製本所を営み、古い書籍を修復したり、一冊一冊、本を作る仕事をしてきた。 しかし、長年連れ添った妻が亡くなってからの二十年余りは、仕事は日に日に減少し、近頃では、彼に製本を依頼する人はほとんどいなかった。 子どものいなかったプエブロの孤独を支えたのは、彼に本作りを依頼し続けた一人の紳士と、釣り仲間の少年ポポロで、プエブロにとって、ポポロと一緒に釣りをするのが至福の時間だった ・・・